有名フレンチ「オテル・ドゥ・ミクニ」のシェフ・パティシエを長く務め、さらに2003年にクープ・ド・モンド(ケーキのワールドカップ)における日本チームの準優勝に大きく貢献。今や東京のトップに立つ実力派パティシエとして広く知られる寺井則彦シェフが、満を持して独立した。
ショップは木の温もりを活かしたシックな空間。大理石をあしらった高級感たっぷりのショーケース、棚にはアンティークの製菓道具や洋書が飾られ、店内にはゆったりとした空気が流れている。ひと目見ただけで美味しいとわかる佇まいのケーキは洗練されているだけでなく、適度なボリュームもあり、甘党の心をしっかり満たしてくれる。
デザインも考え抜かれている。たとえばキャラメル、メープル、フィグ(いちじく)など常時10種類以上が揃う焼き菓子「ケーク」。ベースの生地に風味豊かな具をたっぷり練り込んで焼き上げるそれは、細長い型を使うのがポイント。「ケーキは全てのパーツを一緒に味わうことでおいしさが最も引き立つ」と、ひと口で食べられるよう、断面が約4センチ四方の型を特注しているのだ。無駄な飾りも一切なく、すべてのテクニックとエネルギーが「美味しさ」に向かって注がれている。ひとつでも味わえば、シェフの並々ならぬ実力と魅力を感じることだろう。 |
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