夏に食べるならアイス? かき氷?

 暑い夏に食べたくなるのがアイスクリーム&かき氷。皆さんはかき氷派、それともアイスクリーム派?

 アイスクリームのおいしさの秘密は、サッと溶ける口溶けのよさとなめらかさ、そしてコクのある風味です。このポイントは、乳脂肪。アイスクリームに豊かな風味を与え、同時になめらかな組織と粘りと硬さを与えます。乳脂肪の含有量が適度に高いほど、コクのあるまろやかな風味ときめ細かな組織になります。そしてまた、砂糖その他の糖類は、おいしい甘みの程度を決める以外に、凍結点を左右し、アイスクリームの品質を決定します。

 もう1つ、アイスクリームのおいしさの秘密はその組織です。アイスクリームの滑らかな、冷たいけれど心地好い冷たさ。この秘密は、均一に細かく混入した空気と、均一に細かく形成した氷の結晶の大きさにあります。空気を入れると、空気の断熱効果により、口の中に入れた時の冷たさが柔らいで感じられ、まろやかになります。さらに、氷の結晶が小さく均一だと、組織は一層滑らかとなり、あの独特なまろやかな風味を作ることになります。

 アイスクリームの特徴は、凍っていながらなめらかな組織をもっていること。その秘密は空気です。攪拌しながら凍らせることで空気が取り込まれ、なめらかな口あたりとなるのです。この空気の量を「オーバーラン」といいます。1リットルのアイスクリームミックスに1リットルの空気を混ぜると2リットルのアイスクリームができ上がり、オーバーランは100%ということになります。普通のアイスクリームはオーバーランが60〜100%、ソフトクリームになると30〜80%くらい、シャーベット系では20〜60%と低くなります。つまり、オーバーランが低いとねっとりした重みのある味となり、高いとふわっと軽い味になります。ミックスの配合によって適当なオーバーランを選ぶのも、おいしいアイスクリームを作るコツとなります。

 アイスクリームミックスをフリーザー(凍結攪拌機)にかけると、氷結部の氷の結晶は細かく砕かれます。一方で、未氷結部は凍結温度が低下し、脂肪、たんばく質、糖質、ミネラル、安定剤、乳化材などの相乗作用で粘度が高まり、攪拌によって各層の間に空気が送り込まれます。その結果、氷や脂肪球、気泡などが細かく均一に分散した柔らかな氷、つまりアイスクリームができるのです。口に入れるとさっと溶けるアイスクリーム特有の口あたりはこの組織から生まれます。また、アイスクリームは氷に比べて氷結部分が少ないうえに、脂肪の粒子や空気の泡が熱を伝えにくくし、熱の吸収を妨げるため、同じ温度でも氷よりアイスクリームのほうが、冷たさを感じずソフトでまろやかな口あたりになるのです。
 逆に冷たさを強く感じさせるためには、オーバーランを下げ、また氷の結晶を粗大にすること。かき氷は同じ温度でも最も強く冷たさを感じさせます。

 次の夏、冷たいデザートを食べるとき、ぜひ参考にしてくださいね。

 
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