トマトじゃないケチャップもある!?

 果実を食べるものだから果物、いや、サラダに入っているのだから野菜。さて、この食べ物は?  なかなか悩ましい問題ですが、答えはトマトです。

 トマトは正確には「果菜」と言って、果実を食用とする野菜に分類されています。トマトのほかには、なす、ピーマン、きゅうり、かぼちゃ、とうもろこしなどが含まれます。本当は、いちごやメロンもこれらに含まれるそうですが、どちらも果物としてのイメージの方が強いですね。

 トマトの赤い色は、「リコピン」の色で、赤い色の濃いトマトほど、リコピンが多く含まれています。リコピンには、抗酸化作用があり、体内で発生する活性酸素の起こすさまざまな悪さをくいとめてくれます。つまり、老化やガン細胞などの元になる活性酸素をおさえてくれるのです。また、免疫力も強くしてくれるので、風邪などの予防や早期治癒にも役立つ、という働き者なのです。

 さて、このトマト、なくてはならない調味料が「ケチャップ」です。世界中でトマトケチャップが一番よく使われているのは、アメリカと日本だそうです。ハンバーガーやフライドポテトにケチャップは欠かせません。子どもからお年よりまでケチャップが好きな人は多いですね。  トマトケチャップは、トマトを煮たもの(トマトピューレ)に香辛料、酢、砂糖を入れて、煮つめて濃くしたものです。ケチャップと言うと、とりあえずトマトケチャップを連想しますが、実際には野菜を裏ごしして調味料を加えたものはすべてケチャップというそう。トマトだけではなく、マッシュルームやクルミで作るものもあります。

 もっと面白いことに、「ケチャップとは、東南アジアで調味料のことを指し、起源は魚醤である」と書かれている本もあります。魚醤とは魚介類から作る醤油の総称で、魚介類に多量の塩分を加えて、自己消化酵素・微生物の酵素の働きで、タンパク質をアミノ酸に分解したものです。秋田の「しょっつる(ハタハタ)」、能登の「いしり(イカの内蔵)」などが魚醤の仲間なのですが、東南アジアに進出してきた西欧人がこの魚醤を持ち帰り、魚ではなく野菜(トマト)を使って作り出した調味料が、トマトケチャップ。そう考えると、日本の食卓にケチャップが溶け込んでいるのもわかる気がします。

 市販のケチャップを手に取ってみると、野菜以外にも、いろいろなものが入っています。
最近よく目にする「アミノ酸液」「増粘多糖類」のほかに、着色料の「カラメル」や、甘味料の
「甘草」。これらは天然の原料に、乾燥、粉砕、抽出、分解、加熱、酵素処理、中和など、化学合成反応以外の手段で作られた「天然添加物」です。
 
「天然」なので、一見、安全なように思いがちですが、化学的に合成された添加物同様に、食品添加物として指定されているものもあるうえ、指定のないものには使用に関する規制がないという困りものです。
 
トマトケチャップは、本来は原材料を厳選して、コトコト煮込むもの。それって、ジャムの作り方に似ていませんか。やっぱりトマトは果物!?

戻る