チーズ博士に聞いてみよう
2.ミルクからチーズへ

チーズとは、簡単に言うと「ミルクを固め、水を切ったもの」です。
「ミルク」には牛乳以外に、山羊、羊、水牛などの乳も含まれます。

「固め方」には、酸によるものと、酵素によるものの2通りあります。温めた牛乳に酢を加えると固まりますが、それは前者の身近な例です。チーズでは主に、乳酸菌による乳酸発酵で、酸度が上がると、乳中に浮遊分散していたたんぱく質の分子が凝集し、固まります。
後者の「酵素」とは、「キモシン」という子牛の第4胃にあるたんぱく分解酵素のことで、ある程度乳酸発酵させた後のミルクにこれを加えると、たんぱく質の分子がカルシウムイオンと結合し、固まるのです。酵素を用いると、よりしっかりとした生地が得られます。

チーズがヨーグルトと大きく違うのは、「水を切る」過程があるところです。軽く切るだけのものから、型や袋に入れて自然に切るもの、圧力をかけるものなどさまざまです。酸や酵素で固めたミルクを加熱しながら攪拌すると、より水分が分離され、それをプレスすると硬い生地になります。ミルクという傷みやすい食品を保存可能にするには、固めると共に水分もなるべく除く必要があります。水分と共に乳糖や水溶性たんぱく質などが除かれますが、たんぱく質、脂肪、ミネラルの大半はチーズに残ります。チーズは、ミルクの栄養分をぎゅっと凝縮したもの、と言えるでしょう。

ただし、ここまでですと、チーズ特有の風味は出てきません。形作った後、風味を良くし、雑菌を抑えるために塩分を加え、それから「熟成」という段階があります。熟成中に、たんぱく質や脂肪が、乳酸菌や細菌といった微生物、キモシンやカビなどの酵素によって分解され、旨みや香りの成分が生み出されるのですが、チーズにとってとても重要な点ですので、回を改めてご説明したいと思います。
ミルクの種類、製法の違いと共に、熟成の方法、熟成環境の違いも、チーズの性格形成に大きく影響してくるのです。

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