チーズ博士に聞いてみよう
5.「青カビタイプのチーズ」



青カビチーズの代表格、フランスの「ロックフォール」というチーズは、通好みの力強い味ですが、なんと2000年以上造り続けられ、愛好されてきたのです。その産地には、今も古来の方法に従い、堅焼きのライ麦パンに青カビを繁殖させているメーカーもあります。しかし現在では人工的に培養した青カビを使うのが主流です。

製法は、途中まで、前回の「半硬質(非加熱圧搾)タイプ」と同様ですが、ミルクを大きなバットで固め、小さくカットして型に詰める際に、青カビを混ぜ込みます(ミルクの段階からカビを入れる技法もあります)。
青カビチーズの組織がもろいのは、青カビには若干でも空気が必要なため、隙間のある生地にするからです。更に、熟成の途中で、周囲から中心に向け針を刺し、空気を送り込み、中に広がる青カビを元気付けます。隙間のない詰んだ生地の青カビチーズもありますが、この針の穴で空気の通り道を確保します。

熟成は、ひんやりと湿った環境下で3ヶ月程度かかります。その間、青カビは、ミルクのたん白質、脂肪を分解し、風味、香りを作っていきますが、特に脂肪の分解力が強いので、独特のピリッとした味が生まれます。塩気を強く感じるものが多いのですが、高塩分でも青カビは働き、一方、不要な雑菌は抑えられるという仕組みになっています。

塩分、風味を強めに感じる青カビチーズならば、頬張ったりせず、少しずつ楽しみましょう。ドレッシングやソースの風味付けにも利用できます。イタリアのチーズ「ゴルゴンゾーラ」は、パスタ料理やピッツァ料理等でもおなじみですね。
イギリスの「スティルトン」にはポートワインが合うと言われますが、しっかりした赤ワインや極甘口ワインが青カビチーズに合うのは、ワインの甘味、果実味が生き、チーズの強さが程良くなり、双方をバランスよく味わえるからです。

カマンベールタイプのチーズの内部に、青カビが広がっている「カンボゾラ」のようなものや、脂肪分が高くソフトな「サンタギュール」のようなタイプは、食べやすいものです。お店の方とよく相談して、好みや目的に合った風味のものを選び、青カビチーズならではの味わいをお楽しみください。


(写真キャプション)
巨大な洞窟で熟成されるロックフォール


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